運動神経は遺伝だと思っている方も多くいると思いますが、実は違います。
運動神経の良し悪しとは神経が発達する時期にどれだけ体を動かしてきたかによって変わります。
では何故運動神経は遺伝すると思われてきたのでしょうか?
それは運動の得意(好き)な親なのか、苦手(嫌い)な親なのかによって変わってくるからです。
単純に運動嫌いな親より、運動好きの親の方が子供と外に出で遊ぶ回数は断然違ってきます。疲れても子供と遊び続けてあげる親、忙しくても子供に付き合ってあげる親かどうかで子供が大事な時期にどれだけ体を動かしてきたのかが大きく違ってくると思います。
運動神経は使えば使うほど発達するものです。
年齢も関係なく発達し続けます。例えば大人になってからゴルフを始めたとします。最初はもちろん誰も上手くは行きません。しかし、徐々にスイングもスコアも良くなっていきますし、クラブがボールにヒットする感触までもわかる様になってきます。これは脳と体の神経がより太く繋がっていくからだと言えます。
始めて行う動きについて脳は何も情報を持っていません。どのぐらい強く打てばいいか、どの様に体を回せば良いのか脳は何もわかっていません。しかし、練習をして行くうちに体の動きの情報が脳に蓄積されていき、また反対に逆に脳でイメージした動きを体で再現できる様になっていきます。
脳でイメージした動きをどこまで正確に再現出来るかが、運動神経の良し悪しだと言えます。
そして最初に述べた様に脳と体を繋ぐ、神経のパイプが発達しやすい時期というのが存在します。
それが3〜5歳、10〜12歳、15〜18歳だと言われております。
3〜5歳、この時期には掴む、飛ぶ、走るなど人間の基本動作にあたる運動神経が発達します。
10〜12歳、この時期はゴールデンエイジと呼ばれており脳と身体の繋がりが大きく発達する時期です。動けば動くほど脳がどんどん吸収していくので、この時期には子供に色々な運動を経験させてあげる事をお勧めします。
15〜18歳、この時期はリンパの働きがもっとも活発になる時期です。ヘトヘトになるまで運動しても一晩でケロっと回復します。それに加え筋肉や体が発達する時期でもあり、ゴールデンエイジの時に鍛えられた神経に対し身体の成長が追いつきますので、より大きなパフォーマンスを発揮する事が可能になります。
つまり、この時期に理解のある指導者さえ入れば大抵の子供は高い運動能力を得られるわけです。運動神経は一生に関わるものなので、やはり子供が育つ環境というのはとても大事な部分だと考えています。
お金を払い特別な指導を受けられる環境ももちろん重要ですが、敷居が低く誰もが様々なスポーツを体験できる環境も大事なんじゃないでしょうか?
そういった環境を作るには大人が正しい知識を持ち、スポーツを正しく理解する事が重要です。
もしこの記事を読んで共感して頂けたんであれば、周りの方にもこの話をしてあげて下さい。周りに正しい知識を持った人が増えれば自ずとその地域のスポーツや子供の成長も変わってくると思います。子供の成長する環境は僕たち大人が作るものであり、大人が正しい知識を持たなければならないんだと思います。