日本のスポーツ環境

日本では当たり前のようにある「部活」。これって海外ではあまりない文化って知ってましたか?

海外の学校には日本ほど運動場などちゃんとした運動施設がついない学校が少なからずあります。基本的にそういった場所ではそれぞれスポーツクラブに通いスポーツを楽しんでいます。

この環境の違いから日本スポーツと海外スポーツとではスポーツに対する考え方やイメージに少しずれが生じているのをご存じでしょうか?

大きな違いは日本は一人で単一種目をプレーする人がほとんどですが、海外では一人で多種目スポーツをプレーするのが自然な形です。日本ではやはり部活に入ると兼部はしにくいですし、スポーツクラブに通う時間も取れなくなります。そのため何か一種目のスポーツだけをプレーするという習慣が染み付いてしまっています。

スポーツをする場としては小学生はスポーツ少年団、中学高校は部活が一般的ですが、これが一人単一種目となると小学の6年間、中学の3年間、高校の3年間の間に何のスポーツをプレーするか選ばなければなりません。

もちろん中高同じスポーツをしてきた子供はその分うまくなりますが、反対に環境が合わずに辞めてしまった子や希望する部活がなかった子にとっては、この3年間の差を埋めるのはなかなか難しいです。その上、一人単一種目だと自分に何のスポーツが向いているのか見つけるのはとても困難だと言えます。結局自分に合ったスポーツがわからないまま学生生活を終えてしまった方も多いと思います。逆に社会人になってから新たな興味のあるスポーツを見つけられた方もいると思います。

反対に海外スポーツのような一人多種目スポーツだとどうでしょうか?部活ではなく地域のクラブで自分がしたいスポーツを自由に選ぶため何か一つのスポーツに縛られることはありません。自分に合わないと思ったら他のスポーツを選びなおすことができます。自分の意思でスポーツを選びプレーするため強制されることもないため、ドロップアウトする子やレベルの差が出にくいと言えます。実際に本格的にスポーツしたい子は大学から種目を選ぶ人も多いようです。プロを目指している子はもっと早く競技を絞りますが、やはり最初は色んなスポーツをプレーしています。

昨今、日本のスポーツでは一つの種目に集中してプレーしていたばかりに、燃え尽きてしまいスポーツを離れてしまう子供が多いようです。そのような子供が新しいスポーツを始めようと思ってもレベルの差が開いていたり、輪に入れなかったりするため新しく始めるには少し抵抗があります。

僕はそのような子供たちのためにも第2第3のスポーツをプレーするという考え方とプレーできる環境を日本にも広めていくべきだと考えています。そしてそれを実現する為にはちゃんとスポーツに対する正しい知識と認識を持ち子供の未来を考えることの出来る大人が必要なんじゃないでしょうか。