以前紹介したウィアルアスポーツクラブについて新しい発見があったので補足を少ししたいと思います。
このスポーツクラブにはフットボールの出来るグランドとテニスコート(ネットボール)3面分のハードコート、それと食事をしたりシャワーを浴びる事の出来る立派なクラブハウスがあります。
クラブハウスで食事をしてた時、調理していた人が普通に町の人だったので、ここの経営方法が気になり色々と聞いてみました。
まずこれだけの設備ですので、政府が建てたスポーツ施設なんだろうと思い質問してみたところ、ここの施設はすべて住民からの出資で成り立っているとの事。。。驚きです。。。
このクラブは78年前に住民がお金を出し合い設立した様です。この時、政府から助成金が少しだけ出た様ですが、それ以外では一切貰っていない様です。
最初はとても小さなクラブだったようですが、会費や寄付、クラブハウスの売上を使い徐々に大きくしていき、今の様なスポーツクラブになったようです。
役員はフットボール、ネットボール、テニスから各2人、クラブの代表として4人選出して計10人で構成されています。この役員は数年ごとに交代で行い、報酬は完全に0で行っているようです。グランドの手入れも交代で行っています。
週一度の練習で住民が集まり、練習後クラブハウスでお酒や食事を取る為にお金を使う。そのお金が後々クラブの為に使われる。完全にクラブ内だけでお金が回るシステムが出来上がっています。
次の設備投資の予定を聞いたところ、クラブハウスの中に新しいエアコンの設置を考えているようです。そして10年後は外でもお酒が飲めるように外に売店を作るようです。
このシステムについてどう感じますか?
住民がスポーツを楽しむ為に集まり、そして練習後に仲間とお酒や食事を楽しみに、そうやって集まったお金がクラブの発展に使われる。そして住民はもっと快適にスポーツを楽しめるようになる。楽しめば楽しむほど、クラブが大きくなって行くわけです。すでに78年続いているのも十分頷けます。
こうやって成り立っているこのクラブにはもちろんチーム名も存在し、フットボール、ネットボール、テニスで全て同じチーム名とユニフォームが使われていました。
この前試合を見学させて貰った時はプロでも何でも無い試合を地域住民が観戦に来て声援を送っていたのが印象的でした。正に地域に密着したスポーツクラブがそこにはありました。
今、日本でも政策を進めている「総合型地域スポーツクラブ」が目標としているスポーツクラブですね。(総合型地域スポーツクラブについては文科省のこちらのページをご覧ください)
実はヨーロッパにある有名なサッカーチームなども同じ様なシステムでなりたっているスポーツクラブです。だから日本とは違ってあんなに熱狂的なファンが多いんですね(^^)
どうですか?みなさん。自分の町にこの様なスポーツクラブがあれば楽しいと思いませんか?