田舎暮らしをしていて気づいた「豊かさ」を数学っぽく説明しよう。

Time is money.
という言葉がある。この言葉にはニートになって1年弱、そして稼ぐ事をやめた僕が実際に経験して、この言葉の裏に隠されたある要素にきづいた。

 

まずこの言葉の一般的な考え方は・・・

 

時間をお金に変える、またはお金で時間を買うという事。働く時間を増やしたり、仕事の質を上げるとお金が増える。高いお金を払えばバスより早い飛行機に乗れて時間を買えるなど。現代人の生活がまさにこれにあたる。これに式にすると、
時間=お金 となる。

 

そして新たに気づいた要素というのは時間をかける事でお金に変わる価値を作り出す(またはお金を使わずに済む)という事である。買ったり業者にお願いすれば簡単だが、できるだけ自分でやってみるなど。今僕がしている昔の人の様な生活。こちらを・・・

 

時間=お金’(ダッシュ)とする。

 

僕が今の生活で挑戦しているのは日々の生活コストを下げるということ。時間をかけることでお金のかからない生活を実現しようとしている。便利さから離れて自分の労力により生活コストを下げるのが今の僕の目標だ。

 

よく僕の生活を見ると「買ってくればいいのに」「業者で頼めばいいのに」と人は言う。しかし僕がそんな事をしないのはお金がかからないという事の他にちゃんとメリットがある事を知っているからだ。

 

ここに出てくる「お金」と「お金’」は現代と過去のお金に対する考え方の違いだろう。「お金’」については今の80、90代戦前の人がよく口にする事だと思う。

 

ここで「お金’」という書き方にしたのは意味がある。お金で時間を買うか、または時間を費やしお金と同等の価値を産むか。お金→時間、または時間→お金という事なので同じお金=時間(Time is money)じゃないかと思うかもしれない。

 

しかし実際はお金≠お金’ であり、

お金’=お金+α と書く必要がある。お金の他に得ている何かがあるのである。そしてこの式を時間=お金’に当てはめると、、、

 

時間=お金+α

 

時間をかける事によりお金をかけずに済み、さらに得る事のできるαという要素があるのだ。

 

では、このαとは何か。

 

それは『発見』『知恵』『知識』『出会い』『成長』など。

 

時間をかけて挑戦したことにより、それが経験となり『知恵』や『知識』が蓄積されていく。苦労したことによる新しい『発見』もあるだろう。仕事を辞めて時間をかけて思い切って旅に出れば、そこには新しい『出会い』が溢れているのである。

 

飛行機に乗れば出発地点から目的地までの間での情報は上空からの景色でしかない。電車に乗れば景色を楽しむ事ができる。車やバイクで行けば寄り道ができ新たな発見ができるだろう。自転車やヒッチハイクや徒歩で向かえばそこには様々な経験や出会いが沢山あるはずだ。その時、得をしたのは交通費が浮いたお金だけではない。『発見』『知恵』『知識』『出会い』『成長』などだ。

 

 

僕はこの一年「稼がない」という生き方を選択する事で、人と出会う事が出来、自分で問題を解決する事により知恵や知識がつき、色々な発見があり、その結果自分の成長を心底感じている。正確に言うと25歳から海外を行ったり来たりしてるので、ちゃんと働いてない5年近くこの+αを蓄え続けている。

特にこの一年は仕事をしない事により、何か話があれば片っ端から顔を出す事が出来たし、そこで広がった人の繋がりや、チャンスを掴む可能性が上がった事は本当に大きい。

 

かつてはお金+αが当たり前だった世の中で、経済が成長するにつれて便利さを求める人が増え、お金に頼ってしまう事により人はこの+αを稼がなくなってしまった。

 

昨今の人の生活についてお金を稼ぐ為に仕事をしている時間を時間=お金、自分が時間を支払う事でお金に変わる価値を産み出す事を時間=お金’と表し、この「お金」と「お金’」の割合を数字で表していくとわかりやすいかもしれない。

 

今の僕の生活は自給自足を目指しているといってもお金に頼っている部分は大きい。なので割合的には・・・

 

お金:お金’=4:6 ぐらいか。

 

高い家賃やローンに追われお金を稼ぐ為に休日を休んでる生活の人は

 

お金:お金’=10:0 と言えるかもしれない。

 

 

実際、一社会の中で生きていくにはお金は欠かせないのは確かだ。

ただお金ばかり稼ぐような生活を目指すわけにもいかない。もう僕たちは十分すでに幸せな生活ができる環境にあると仮定すると、その幸せを崩さない程度に自分の為に使う時間も求めていくよう工夫していく必要がある。

 

今僕がしている生活がまさにそのバランスを見極める作業である。必要の分を稼ぎ、自給できる物は自給する。残りの時間は自分の為に使う。だから僕自身今のこの生活は時代錯誤ではなく最先端の生き方をしてるんじゃないかと勝手に思っている。

 

 

僕なりに考えたお金を動かしているものの正体は人間の「欲」と「見栄」である。

 

欲しいという欲求がより高く物の価値を高め、他人の目を気にするという行為が見栄を張る為のお金を使わせる。

 

この1年間の経験からお金を使わずに生きるコツはこの「欲」と「見栄」から解放される事だった。そしてこの「欲」と「見栄」から解放されたときは本当の自由を感じる事ができる。他人の目を気にせず、必要なものだけあれば満足できるのである。

 

「欲」と「見栄」から解放され、お金を全く使わない生活ができたとしたら、その人は何も左右される事もなく本当の自由を感じている人だ。

 

物がなくても満足ができる人は心が豊かな人。そしてその人は「欲」と「見栄」からは解放されている自由な人である。

 

その人を完全自給自足をしている人とするのであればその人の「お金」と「お金’」のバランスは

 

お金:お金’=0:10 になると思う。

 

ここでお金’=お金+α という事を思い出してもらえればお金に振り回されている人よりもお金が無くても生きていける人の方がより多く+αを稼いでると言える。

 

つまり、このαは豊かさに比例しているのかもしれない。

 

時間をかけてお金に変わる価値を作り出し、そこからついでに得た経験である『発見』『知恵』『知識』『出会い』『成長』などを実感できる事こそが豊かだ思える要素ではないか。この経験をすっとばしお金で簡単に解決してしまう時に満たされない何かを感じた事がある人もいると思う。

 

僕は自信をもって今は豊かだと言えるし、今の生活にとても満足している。これからも僕はこのままお金に縛られない生き方を模索し続けるし、人にも進めていきたい。その人にその人に「欲」と「見栄」を捨てる勇気があれば。

 

 

 

進めニート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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