薪ストーブでお湯をつくる熱交換システム(薪ボイラー)がついに完成!!

ちょっといじってはほったらかしていた熱交換システムが遂に完成した(祝)

ネパールでトレッキングしたときに山小屋で見たシステム。ざっくり説明するとこんな感じ。

冷めた水はタンクの下にたまり、温められた水は上昇するという性質を利用して薪ストーブで温水をつくるというシステム。

うちには太陽熱温水器がもともと取り付けられてあったのだが、山際ということが災いして冬は5時間程度しか日が当たらない。もともと冬で冷たくなっている水が5時間じゃ温められるはずもなく、冬は4時間ぐらいかけて薪でお湯を温めるということをしなければならなかった。(我が家は薪風呂です)

薪の準備が不十分だと0時を回ってもお風呂に入れないことがある始末。

部屋は薪ストーブ、風呂は薪風呂で薪を消費し、一年でかなりの薪を消費していたと思う。せっかくなら昼間に部屋を暖めている間にお湯がたまり、夜にそのお湯を軽く沸かして風呂に入るという事ができたら最高だよなーと漠然と考えていた。
そこで一念発起してネパールの山小屋の記憶を探りながら2年前にこの熱交換システムに着手したのである。

しかしやってみると問題は山積み。。。。

最初に取り掛かったのがストーブに巻きつけるチューブ管。なまし管というものがあるのがわかりホームセンターでこうにゅうするが3mのものしかない。仕方なく3本(計9m分)を購入。しかし今度はチューブとチューブのつなぎ方がわからない。これも散々調べて素人でもできる継手を発見し購入(ロウ付けというものがあるらしいが素人だし、熱湯通るのでやめといた。

これが大変で一度締めあげるとやり直しがきかないし、変にグネグネ曲げると水が漏れてくるにかなり骨が折れた。

そして同時進行で沸いたお湯をためるタンクを探すがなかなか見つからない。やはり熱湯が入るのでステンのタンクが必要だがネットで探しても基本的にでかすぎる。色々と考えた結果ひらめいた。

タンクあるじゃん!



これ。

以前、太陽熱温水器の調子が悪く調べまくって修理したことがあるので、原理は理解している。やはり暖められたお湯が上にたまるので、そのうわづみを取ってお湯を出すという仕組みだ。よく見たら一番下に水抜き用のドレインがあったのでここから冷たい水を引っ張り出してあったまったお湯を上に入れてやろうと考えた。

問題はちょっとストーブから距離があるのでポンプで押し上げてやる必要。。。

ここで3週間ぐらいポンプについて調べまくる日々。水流センサー付きがいいのか、耐熱のものはないかとか。(調べようにも言葉やポンプの種類もしらないのでめちゃめちゃ苦労した)
結局はヤフオクで動くかわからないけど、給湯器から取り出した『循環ポンプ』というものを購入。

そして案の定ポンプの調子が悪い。変な音がする。構造を調べまくって修理→悪化→修理で何とか完了。

それをストーブと太陽熱温水器の中間に取り付け、温水器のドレインから出る水とつなげた。このポンプとホースのつなげ方もわからないのでいろいろと調べまくったが結局水だし普通のホースでいいか、ということで落ち着いた。(注意:結局ポンプは無くても循環することがわかり今は取り外しています。)

次なる問題はストーブに巻きつけたチューブ管とホースとの接続。
多分ここが一番苦労したポイント。実際は給湯器に接続するポリエチレン管を使えば簡単だったかもしれないが、ケチって昔もらってきてた黒PE管があったのでそれを使った。この黒PE管は丈夫で熱にも強いので余裕だろうと思っていたら、まさかの継手が熱に弱く何度も水漏れした。特に熱で膨張したあと、夜中に冷えて収縮して水漏れを起こすということを何度もした。寝てて聞こえてくる水漏れの音に何度も飛び起きたのは嫌な思い出。

水道管用のシールテープとシーリング材を駆使してなんとか熱に耐え水漏れしなくなったのがつい先日。

ストーブと黒PE管継手の距離も離すために高いけど耐熱性のHT管も使用した。これをケチってたからかなり大変だったけど、使ってみたら一発だった。。。

さて完成。そして始動。ここからがなぜかまた苦戦。

ポンプの勢いが強すぎて苦戦したり、全然お湯が循環してなかったり、真冬にホースが凍ってそのままポンプを始動させてホースが継手から抜けてしまったり、シーリング材がホースに入って詰まっちゃったりと。

正直何度も心が折れかけた。

結局はポンプにエアーが噛んでたりとかホースの中をエアーブロックしてたりと何とかこのシステムの癖がわかってきたつい先日完成した。

結局ポンプは取り外し沸いたお湯の勢いで勝手に循環する事がわかり、シンプルにタンクとストーブのパイプを繋げた形となった。お湯は勝手にストーブに巻きつけたコイルの上側に登って行くので、その先をタンクのお湯を溜めたい方に繋げるだけでよかった。

結局完成まで2年。失敗を繰り返したり無駄な買い物しちゃったりとお金も結構かかってしまった。多分総額3万ぐらいかな?

今回の挑戦でポンプについて色々調べたし、水回りの部品など色んな知識を身に付けることができた。この生活を始めて3年目だが順調に日々成長しております。先日電気工事士の資格も取ったのでそろそろソーラー発電にも挑戦しようかな。

ガス、電気の契約解除までの道のりはまだまだ長い。。。

4 Replies to “薪ストーブでお湯をつくる熱交換システム(薪ボイラー)がついに完成!!”

  1. うまい棒 より:

    様々なご苦労の末だったんですね。
    現在は、どの様な状況ですか?
    此方は、広島県であり貴殿と同じように山影に家があります。
    太陽光温水器のタンクとペレットストーブがあります。
    このペレットストーブでお湯を作り、巡回できないか?と考えていたところ
    貴殿のブログを発見致しました。
    このシステムは稼働していますか?
    空気抜きや、減圧弁なる物は必要なのでしょうか?
    どの位水温が上がるのか興味があります。
    色々質問してすみません。ご教授して頂ければ幸いです。

  2. コメントありがとうございます。ホースが細いので効率がいいとは言えませんが、お風呂を沸かすための薪の使用量はかなり減りました。3時間かかってたものが1時間以内には沸くようになりました。ブログには書いておりませんが今はポンプなしで循環しております。寒波が来た時は凍ってしまい機能しなくなります。それでもストーブをつけてるとホースの接合部分が破裂して大変なことになりますので循環を止めるバルブの装着は必ずしてください。空気抜きや減圧弁があればより安全かもしれませんね。

  3. ヴァンゲ より:

    貴重な体験を共有ありがとうございます。
    僕はフランス人で薪ストーブの作り方の情報はいくらでもある。しかし話にもあったように専門的な部材の名称からなどして中々日本でちゃんとしたシステムを組み立てるのに苦労しております。
    力を合わせて挑戦してみませんか?

  4. うまい棒 より:

    ご返事ありがとうございます。
    大変参考になりました。トライしてみます!!

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